辺野古、掘削を再開 防衛局、3週間ぶり


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ボーリング調査が再開されたスパット台船(右)と新たな掘削地点に移動したスパット台船(左)=2日、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設計画で、沖縄防衛局は2日、大浦湾で海底掘削(ボーリング)作業を再開した。

5月11日に台風6号対策で作業船を撤去して以来約3週間ぶりの海上作業となる。翁長雄志知事が訪米して辺野古移設への反対を訴える最中の作業再開に、米軍キャンプ・シュワブ前や海上で抗議を続ける市民からは「民意を無視している」と批判の声が強く上がった。
 2日午前9時ごろ、スパット台船1基が海底に掘削棒を突き刺し、ボーリング作業を再開した。同9時半ごろには、別のスパット台船が新たな掘削地点へ移動したが、掘削作業自体は実施していない。掘削機を積んだ大型クレーン船は沖で待機しており、3日以降にも複数箇所で作業が行われる可能性がある。
 海上では、新基地建設に反対する市民20人が抗議船3隻とカヌー18艇で作業の中止を訴えた。
 ゲート前には最大で約120人の市民が集まった。市民たちは午前11時ごろ、ゲート前から瀬嵩の浜に移動し、海上の作業員に向けて「工事をやめろ」と声を上げ、工事中止を訴えた。