日米合意めぐり議論 知事、知日派グリーン氏と会談


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米戦略国際問題研究所のマイケル・グリーン上級副所長と会談後、記者団の質問に答える翁長雄志知事=1日、米ワシントン

 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】訪米中の翁長雄志知事は1日午後、ワシントンで、元国家安全保障会議アジア上級部長で、米戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン上級副所長と会談し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を断念し、県外・国外移設など新たな案を早急に検討するよう訴えた。

会談に出席した県関係者によると、グリーン氏は終始、日米合意に基づき辺野古移設を推進するべきだと主張した。
 翁長知事は会談後、記者団に「基地の成り立ち、県民の気持ちとか、沖縄の置かれた状況は理解していただけたのではないか。お互いの主張を述べながら、いい議論だった」と語った。グリーン氏は今回、民放のインタビューに応じ、知事の移設反対の姿勢を批判していた。これについて知事は「批判される筋合いはさらさらない」と反発。「お互いに言い合う中で、物事が解決するかどうかはこれからだ」と強調した。
 これに先立ち、知事は米シンクタンク、外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員と面談し、新基地を「絶対に造らせない」という立場を明確に説明し、理解を求めた。スミス氏は「中国の台頭をどう考えているか」「日米安保体制への考えは」などと知事の見解をただした。