ギンバル跡医院、都内法人管理へ 金武町が5日議会提案


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 【金武】金武町は5日の町議会臨時会で、米軍ギンバル訓練場跡地に建設したが、管理運営者が決まらないまま開院予定から1年以上が過ぎている地域医療施設「北部メディカルクリニック」の新たな管理運営者を提案する。

管理運営者に東京都内の医療法人と医療系企業の両者を予定しており、可決されれば9月の開院が見込まれる。
 町は2014年10月から15年3月まで候補者選定を進めていた。県内外14団体のうち管理運営の意思があった団体の事業計画を県外の医療コンサルタントが評価した。
 内科、脳神経外科、婦人科のほか、放射線治療、健診などの診療サービスが予定されている。金武町が含まれる中部医療圏域の病床数はすでに規定数に達しているため、同施設は当初は無床となる見込みだ。
 町は当初、管理運営者として医療法人「ほくと会」と契約を交わしていたが、複数の医療法違反を理由に14年10月に解約した。これにより町は施設の維持管理費として同11月から15年6月末まで総額約7200万円を計上している。
 5日の臨時会で新たな管理運営者が承認されなければ、7月以降も毎月1千万円弱を負担していくことになる。さらに同施設は内閣府の「沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業」で約30億円を活用しており、開院のめどが立たなければ町は内閣府に予算返還を求められる可能性もある。