大宜味に「九条の碑」建立へ 宮城村長、安保法を批判


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 【大宜味】大宜味村の宮城功光村長は4日の村議会6月定例会で、戦争放棄をうたう憲法9条の理念を子々孫々に受け継ぐため、年度内に「九条の碑」を建立することを明らかにした。

答弁で「国会で審議される平和安全法制の整備などで平和な日本になるとは思えない」と指摘した。
 ことし12月には、これまでなかった村主催の平和祭を開催するとともに「平和の日」を制定することも検討している。4日の村議会6月定例会で前田孝議員の質問に答えた。宮城村長は「戦後70年にわたって平和であったのは、戦争放棄が国際社会に認められたからだ。憲法9条の理念を後世に残すため、碑を建立し、平和の村を宣言する」と述べた。
 戦後70年を迎えたことし、あらためて戦争の悲惨さを見つめ直そうと石碑の建立や平和祭を企画した。7月は石碑建立に向けた実行委員会を設置し、9月議会で予算案を提案する予定。村内の「憲法九条を守る会」(平良啓子世話人代表)に実行委員会への参加を呼び掛ける。
 6月23日の「慰霊の日」前後に村主体で沖縄戦の戦没者をしのんだり平和を祈念したりする機会が無いため、これまでは各字が独自で慰霊祭などを実施していた。