海保ボート衝突に市民ら抗議 辺野古沖の掘削調査続く


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海保ボート衝突に抗議し、シュプレヒコールを上げる市民ら=5日午前、名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設計画をめぐり海上保安庁は5日午前、名護市辺野古沖の海上で計画に抗議する市民2人を一時的に拘束した。市民らは船4隻とカヌー複数艇を出し、海保のゴムボートが4日に海上で市民に衝突したことに抗議した。

 辺野古沖では5日午前11時現在、スパット台船1基と大型クレーン船1基によるボーリング(海底掘削)調査が行われている。4日に新しく投入された3基目の台船にも作業員の姿がある。
 一方、米軍キャンプ・シュワブ前では市民らが午前6時ごろから抗議行動をし、工事関係車両などの基地内進入を阻止しようとした。民間警備会社が県警機動隊と共に市民らを取り囲み、市民らが警備員に「権限外だ」と抗議する場面もあった。
 午前8時ごろには約30人の市民がシュワブの第1ゲート前で「県民は頑張るぞ」と声を上げて行進した。同9時半すぎから行われたゲート前での集会には約70人が集まった。
 ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は海保のゴムボートが抗議中の市民に衝突したことについて「パトカーが通行人をはねるようなもので、海は陸よりも危険だ。モラル以前の問題で、徹底的に追及したい」と非難した。沖縄市の中城海上保安部で抗議行動が行われたことも報告した。【琉球新報電子版】