辺野古沖、10カ所目で掘削調査 市民ら陸上と海上で抗議の声


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新たに掘削作業を始めたとみられるスパット台船=12日午前、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設をめぐり12日午前、10日に移動したスパット台船から掘削棒が海中に刺さっているのが確認された。沖縄防衛局の海底掘削(ボーリング)調査で、水深の深い地点での調査は全部で12カ所予定されており、この日は10カ所目の調査が始まったとみられる。

 そのほかの台船2基でも掘削作業が実施された。移設に反対する市民らは海上と米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議を続けている。
 海上で抗議する市民らは複数の船とカヌー約20艇で作業現場に近づき、調査を続ける作業員に中止を訴えている。浮具(フロート)を越えて抗議した市民ら少なくとも15人が海上保安庁のゴムボートに拘束された。
 ゲート前でもこの日午前9時半ごろから、基地建設に反対する市民らが集会を開いた。入院中の沖縄平和運動センターの山城博治議長が島袋文子さんに宛てた手紙が届き「特段の副作用もなく療養に専念しています」と読み上げられると大きな拍手が起こった。
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