英タイムズ東京支局長「継続すれば変わる」 辺野古取材で指摘


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抗議船船長の牧志治さん(右)から説明を受ける英タイムズ紙のリチャード・ロイドパリー東京支局長=22日、名護市辺野古の大浦湾

 慰霊の日の前日の22日、米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設に向けた作業が進む名護市辺野古を海外メディアが取材した。
 英国の高級紙、タイムズ紙のリチャード・ロイドパリー東京支局長は、同紙東京支局マネジャーの大軒京子さんと名護市の汀間漁港から抗議船に乗って海上作業の様子などを取材した。

抗議船船長の牧志治さんや、沖縄平和運動センターの岸本喬事務局次長に、大浦湾の環境面の重要度などを質問した。
 ロイドパリーさんは「安保への激しい反対はなく、国民が安保体制を必要としているとも理解できる。それでも美しい海に基地ができ、戦闘機が飛び交いコンクリートの壁ができることは非常に悲しい」と感想を話した。
 少女乱暴事件が発生した20年前にも沖縄を取材した。「当時は大きな反対運動があったが、その時だけで終わってしまった印象がある。沖縄が継続的に一貫して声を上げ続けることでしか状況は変えられないと思う」と話した。
 チェコテレビのアジア局長、バルボラ・サマロバさんは、戦後70年の沖縄の現状を取材するため、米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪れた。ゲート前で抗議を続ける市民らについて「人は自由に発言できる。(抗議行動は)何も間違いではなく、ごく自然な行動だ」と話した。