翁長知事「沖縄の心」を表現 6月県議会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「沖縄の心」について語る翁長雄志知事=24日、県議会

 翁長雄志知事は24日、開会中の6月定例会で「沖縄の心」について「うやふぁーふじ(祖先)の頑張りやご苦労を敬い、子や孫がこれから本当に幸せになるように、そういったことを思いながら誇り高く生きる心である」と表現した。照屋大河氏(社民護憲)の代表質問に答えた。歴代知事の沖縄の心に関する発言にも触れながら、独自の表現として示した。

 翁長知事は「(過去の知事は)みんな時代背景の中で本当に県民の心を思い、それぞれの感覚でうちなーの心を率直に語ったと思う。私も(歴代知事の)影響は十二分に受けており、それを踏まえて考えた」という。
 その上で、5月末からの訪米行動でハワイとワシントンを訪れた際に、現地の県系人から歓迎を受け「沖縄に対する情熱や故郷を思う気持ちを強く感じた」として、祖先からつながり、世界に広がる県民の思い、沖縄を思う心をまとめたと説明した。
 沖縄の心をめぐっては、歴代知事がその時々の沖縄と本土との関係や社会情勢を捉えて、それぞれ独特の表現で発言し、注目を集めてきた。西銘順治氏の「ヤマトゥンチュになりたくて、なり切れない心」は現在でもさまざまな場面で引用され、語り継がれている。
 大田昌秀氏は「平和を愛する共生の心」、稲嶺恵一氏は「異質な物を溶け込ませる寛容さ」と表現した。仲井真弘多氏は「(歴代の)3人を足したような感じ」と語った。
 翁長知事は5月15日の定例会見で、復帰43年を迎えたことに関連して沖縄の心について問われ「私たちが本土の側に近づこうとしても、寄せ付けないのではないかと感じるところがあった」などと述べていた。
英文へ→June prefectural assembly session: Governor Onaga describes the “Soul of Okinawa”