辺野古土砂、特定外来生物9種混入恐れ 生態系に影響可能性


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 辺野古埋め立て土砂の採取が予定される鹿児島県など6県7地区に定着している特定外来生物の中で、土砂に混入して県内に持ち込まれる恐れがあるのは他種を駆逐するアルゼンチンアリや、刺されると疼痛(とうつう)などを起こすセアカゴケグモなど9種に上ることが分かった。県環境部自然保護・緑化推進課の調べで明らかになった。

 県議会で埋め立て用土砂搬入を規制する条例案を審議する委員会に提出するため、同課が環境省の特定外来生物一覧を基にまとめた。土砂採取予定地域に定着している特定外来生物はアライグマなど哺乳類や鳥類を含め17種いるとした。うち、県内に持ち込まれる可能性があるのは、昆虫や陸生無脊椎動物、植物の9種とした。
 土砂に紛れ込む恐れがあるのはクロゴケグモや植物のアゾラ・クリスタータ、ナルトサワギク、アレチウリなどがあり、それぞれ人や在来種、環境に影響を及ぼす事例が報告されている。(金良孝矢)