国会前、2万5000人抗議 安保法制「国民主権の存立危機」


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衆院平和安全法制特別委での安保関連法案の可決を受け、抗議のため国会前に集まった大勢の人たち=15日午後6時37分(共同通信社ヘリから)

 安全保障関連法案が衆院平和安全法制特別委員会で採決された15日夕、国会前には「強行採決徹底糾弾」の大合唱がこだました。午前に続いて市民らが抗議集会を開き、主催者発表で2万5千人以上が参加。野党の党首も駆け付け「国民主権の存立危機事態だ。廃案に追い込もう」と訴えた。

 大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー奥田愛基さん(23)が「俺たちはマジで怒っている。安倍政権を辞めさせよう。みんなで声を上げよう」と呼び掛けると、大歓声が起きた。
 東京都北区の大学生斎藤鉄也さん(20)は、採決が強行されたインターネット中継を見て初めて参加。「日本が70年間戦争をしていないことは誇りだ。それが踏みにじられた気がした」と語気を強めた。
 夫婦で来た東京都品川区のアルバイト本郷甲一さん(66)は「議員が多ければ法案を通していいだろうという考えは国民をバカにしている」と憤った。
 民主党の岡田克也代表は「これからが本当の闘い。撤回に追い込もう」と演説。共産党の志位和夫委員長は採決を「政治権力が憲法を壊せば独裁政治だ」と非難した。
(共同通信)