09年駐米大使会談 クリントン氏が招請 政府、閣議決定


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 【東京】米軍普天間飛行場の県外移設を模索していた民主党・鳩山政権時の2009年12月にあった藤崎一郎駐米大使(当時)とヒラリー・クリントン米国務長官(同)との会談について、政府は17日の閣議で「クリントン国務長官から招請され、会談を行った」とする答弁書を閣議決定した。初鹿明博衆院議員(維新、東京16区)の質問主意書に答えた。

 藤崎氏とクリントン長官との会談をめぐり、どちらが持ち掛けたかについて米側と日本側で見解が違っている。外務省は会談当時、藤崎大使はクリントン氏から呼び出されたなどと説明したが、米側はクローリー米国務次官補(当時)が会談翌日の記者会見で「呼び出したのではなく藤崎大使の方からクリントン長官とキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)を訪れた」と説明していた。
 一方で、先月末に公表されたクリントン氏の在任期間中のメールでは国務省職員が「藤崎大使と明日会談するキャンベル(前国務次官補)が、あなた(クリントン氏)に彼(藤崎大使)と少しの間会えないか聞いている」と送付した記録があり、クリントン長官に呼び出されたとする外務省側の説明が虚偽だった可能性が浮上している。初鹿氏は政府に対して再度、質問主意書を提出し、米側と日本側の説明のどちらが正しいのかを追及する考え。