南シナ海問題 対策など協議 日米制服組トップが対話


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】訪米中の河野克俊統合幕僚長は16日、ワシントン市内で米軍のデンプシー統合参謀本部議長と制服組トップ同士の戦略対話を行った。河野統幕長は記者団に対し、自衛隊による県内米軍基地の共同使用や共同訓練が進む中、今後の県内での取り組みについては「個々具体的な話ではなくて、情勢認識や中長期的な話をした」と述べた上で、具体的な内容は「これからだ」とした。

安保法案については「米軍当局の期待はある」と語った。
 河野統幕長とデンプシー議長は中国による南シナ海進出への対応などを協議したほか、再改定した日米防衛協力の指針(ガイドライン)の実効性確保に向け、日米間の防衛協力を進めていく方針を確認した。
 河野統幕長はワシントン市内にある米戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で、安保法制について「政府は軍事的に日本を解き放つためではなく、日米同盟を強化するために出している」と説明した。南シナ海での中国の岩礁埋め立てについては「大事なシーレーンだ。大きな懸念を持っている」と強調した。