07年のシュワブ・ボーリング調査 防衛局が結果文書破棄


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 沖縄防衛局が2006年から07年にかけて米軍キャンプ・シュワブ内で実施したボーリング調査の土壌サンプルや調査結果の文書などを破棄していたことが22日、明らかになった。

調査結果の提供を求めた名護市議会の要請に防衛局の担当者が答えた。局の担当者は「保存期間を満了したために破棄しており、情報の提供は困難」としている。
 防衛局はシュワブ内の兵舎移転工事に伴い、06年12月から07年3月にボーリング調査を実施した。調査後、市教育委員会が局に地層の年代を示す土壌サンプル(コア)を市に提供することが可能か問い合わせていた。市によると、局は「貸し出すことが可能かもしれないが、検討する」と回答していた。しかし、その後に防衛局から市への返答はなかった。
 防衛局の担当者はボーリング調査結果の保存期間について、2013年の3月31日までだったとしている。
 名護市議会は6月30日にシュワブ一帯の埋蔵文化財調査のためとして、ボーリング調査結果の提供を求める意見書を可決していた。防衛局の回答に対し、屋比久稔議長は「証拠隠滅じゃないか」と批判した。
 市議会は防衛局に美謝川集落住居跡地などの歴史遺産の保全、遺骨収集などの戦後処理の実施についても併せて要請した。県庁を訪れ、同様の要請をした。