報告精査、県「3週間」 辺野古三者委、知事判断早まる


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 前知事による辺野古の埋め立て承認をめぐり、翁長雄志知事が設置した第三者委員会が16日、承認手続きには法的な「瑕疵(かし)があった」と答申した件で、県幹部は22日、報告内容の精査には3週間程度かかることを明らかにした。

 精査の作業は21日から始めている。翁長知事は報告を「最大限尊重する」と明言し、第三者委の答申を受けて承認を取り消す方向で作業を進めている。
 事務方が精査を終える最短日程の8月の第3週目は翁長知事が夏期休暇に入る予定があるため、週明けの8月17日以降に、知事が承認取り消しの方針を表明するとみられる。
 県は第三者委から報告を受けた当初、精査には「1カ月以上かかる」と見積もっていた。3週間程度で終われば、翁長知事の判断は当初の見立てより1週間程度早くなる可能性が高い。
 県によると、翁長知事が取り消しを決めた場合、沖縄防衛局に対する不利益処分に当たるため、防衛局側の言い分を聞く「聴聞」の作業に入る可能性が高い。聴聞は3週間から1カ月程度が見込まれる。ただ聴聞は取り消しの必要条件ではなく、県が聴聞を経ずに取り消す選択肢もある。
 県が埋め立て承認を取り消せば、辺野古新基地建設作業の法的根拠がなくなる。