海兵隊、豪に派兵 トップ証言、分散配備進む


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】米海兵隊トップの海兵隊総司令官に指名されたノーフォーク海兵隊総軍司令官のロバート・B・ネラー氏は23日、議会承認に向けた上院軍事委員会の公聴会で証言し、沖縄に派兵してきた大隊を現在、オーストラリアに6カ月派兵していることを明らかにした。

 現行の米軍再編計画では約1万人超とみられる沖縄の実戦部隊のうち、約9千人がグアムやハワイほか、オーストラリアに移転する。オーストラリアには2500人が移転することになっており、ネラー氏の証言で、すでに千人規模の大隊が同国に展開していることが明らかになった。
 ネラー氏は沖縄や日本国内、グアムでの訓練では「限界がある」とし、韓国やタイ、フィリピンでの訓練の必要性も強調した。そのために海上輸送や空輸の能力が必要になると指摘した。在沖海兵隊のグアム移転後の懸念として、水陸両用の輸送能力を挙げた。
 公聴会では米軍普天間飛行場の辺野古移設についての質疑はなかった。