県、来年度予算3000億円台要請へ 自民県連に協力求める


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翁長雄志知事(右)の要請を聞く自民党県連の具志孝助幹事長(中央)=27日、県庁

 政府の次年度予算概算要求の中に盛り込まれる沖縄振興予算について、県は28日までに3千億円以上の確保を求める方針を決めた。那覇空港滑走路増設事業費を除いても3千億円台を確保するよう求める考えで、増設事業も含めると要望額は三千数百億円に達する。

うち一括交付金については増額を要望するとみられ、ソフト事業は前年度並み、ハード事業で前年度以上の額を求める。翁長雄志知事は27日、自民党県連の具志孝助幹事長ら県連役員と面談し、自民党本部に要請できるよう協力を求めた。
 具志氏は翁長知事との面談後、報道陣に「協力することはやぶさかではない」と答え、党本部と調整する意向を示した。県は8月5日から7日の間に菅義偉官房長官や山口俊一沖縄担当相、自民党本部などに要請する方向で調整している。
 安倍晋三首相は2013年12月の閣議で、現在の沖縄振興計画期間中(2012~21年度)の内閣府の沖縄振興予算について14年度以降、毎年3千億円台を確保すると表明しており、県幹部は「首相が表明した範囲の要望だ」と実現に期待を寄せている。
 翁長知事は具志氏と面談した際、「予算折衝で皆さんの力を借りてやらないといけない部分がある。若干立場に違いはあるが、県政発展へ気持ちは一つなので、政権政党の一員として、私たちと政府の間に立ってもらえたらありがたい」と協力を求めた。