国連で翁長雄志知事に沖縄の基地問題について演説させる計画を進めている「沖縄建白書を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」の玉城義和事務局長と島袋純国連部会長は3日、県庁に翁長知事を訪ね、9月14日~10月2日にスイスのジュネーブで開催される人権理事会への登壇を正式に要請した。玉城氏によると翁長知事は「前向きに検討する」と述べ、日程を詰める考えを示した。
島ぐるみ会議のこれまでの調整で、複数の国連NGOの協力を得て知事を人権理事会に登壇させる見通しはついており、知事が前向きな姿勢を示したことで実現の条件は整った形だ。
日程については9月21日か22日を軸に調整している。人権理事会本会議での演説に加え、関連イベントとして翁長知事や国連関係者らによるシンポジウムを国連施設内で開催することも検討している。
知事との調整で島ぐるみ会議側は、国連NGOの「市民外交センター」から発言時間の提供を受ける見通しであることや、知事が国連で演説することで辺野古新基地建設が県民に対する人権侵害だと全国連加盟国に訴えることができるなどの意義を説明した。
玉城氏は「知事に現在の状況を説明し、『出席を前向きに検討する』との返事を頂いた。あとは島ぐるみ会議の事務局で日程を含めて調整をしたい。知事の国連演説実現に向けて取り組みたい」と語った。