政治

知事「基地拡充おかしい」 辺野古初協議で菅氏に強調

会談を前に握手を交わす翁長雄志知事(右)と菅義偉官房長官=12日午後4時30分、県庁知事応接室

 米軍普天間飛行場の辺野古移設に関する工事を停止した上での県と政府の初の集中協議が12日、県庁で行われ、県側からは翁長雄志知事ら県三役、政府側からは菅義偉官房長官が出席した。普天間問題の原点をめぐり、菅官房長官が「(19年前、県内移設による普天間飛行場閉鎖を決めた)橋本・モンデール会談が原点だ」と述べたのに対し、翁長知事は「沖縄戦で強制接収されたことが原点だ」と述べ、見解の違いがあらためて浮き彫りとなった。さらに集団的自衛権行使に向けた安保法制が国会で審議されていることを念頭に「私からすると、冷戦時代は今よりずっと厳しい時代だった。今の時代に基地を拡充していくということはおかしいのではないか。中東のホルムズ海峡まで視野に入れて沖縄の基地があるということになると、県民の思いとの乖離(かいり)が大きすぎてとても耐えられない」と述べた。

 協議後、記者から「協議の中で辺野古以外の県内移設へ歩み寄ることはあるか」と問われたのに対し、翁長知事は「(普天間飛行場の)県外移設という認識をしっかり持っている。(県内の)どこそこと言われてもこれは難しい、できないと伝えている」として、県内移設で決着する可能性を否定した。
 翁長知事は協議の中で、米軍の抑止力や在沖海兵隊の役割について「沖縄1県にこれだけ米軍基地を押し付けると、日本全体で安全保障を守るという気概が他国からは見えない」「防衛省は海兵隊が沖縄にいる理由として機動性・即応性・一体性を挙げているが、沖縄の海兵隊には揚陸艦がないのでそういう働きもできない」などの疑問点を具体的に列挙して、菅官房長官に伝えたという。
英文へ→Okinawa governor questions Suga on the logic of base expansion