国連特別報告者コープス氏 「国連演説が好機に」


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 沖縄を訪問中の国連特別報告者のビクトリア・タウリ=コープス氏が16日、沖縄大学で講演し、辺野古新基地建設問題をめぐり9月に翁長雄志知事が国連で演説することに触れた上で「国際的な場で声を上げることでさまざまな好機が出てくる」と述べた。

コープス氏は「知事の後押しができると思う」と述べ、新基地建設阻止に向け行動する沖縄の民意を支援していく考えを示した。
 国連特別報告者緊急来沖シンポジウム「沖縄における人権侵害―自己決定権の視座から―」(沖縄大学地域研究所主催、沖縄「建白書」を実現し未来を拓く島ぐるみ会議共催)で講演した。島ぐるみ会議国連部会長の島袋純琉球大学教授との対談も行われ、島袋氏が「沖縄の土地や辺野古の海の保全や利用について決める権利は沖縄にあるという理解でいいか」と尋ねると、コープス氏は「その通りだ。国連宣言を踏まえれば土地や資源だけでなく、海域や空域についても先住民に権利があるとうたわれている」と話した。
 シンポジウムには約150人が参加。ビクトリア氏は「沖縄は独自の文化、言語を持っていることから先住民族と言える」と指摘した上で「辺野古に基地を建設するに当たり、政府から相談を受けていないと聞いた。これは開発を行う以前に意見を聞かなければならないという先住民族の宣言に反している」と指摘した。