伝統の“美綱”引き合う 西原・我謝


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450年の歴史を誇る西原町我謝の大綱曳=9日、西原町我謝

 【西原】旧暦6月25日の9日、西原町我謝で約450年の伝統を誇る大綱曳が行われた。公民館前で、旗頭が宙に舞うガーエー、ドラやボラの音が鳴り響き、子どもの支度「謝名之大主」と「久志之若按司」がそれぞれリンゴー(雄綱)とウフカー(雌綱)の綱の上に乗って登場した。

 通りは綱を引く区民で覆い尽くされ、カヌチ棒が押し込まれると一斉に縄を引き合った。その年の勝利を決める本番1回目の綱引きは、14年ぶりにウフカーが勝利し、男性らは棒を突き上げ旗頭を振り喜び合った。
 新垣哲(さとし)区長(57)は「綱引きがないと集落はまとまらない。ことしは上地区が負けたから、来年は接戦になるはずよ」と話していた。
 我謝の大綱は形が美しいことで知られ、与那原大綱曳の綱の作り手が学びに来たという言い伝えもある。