住みよい街へ施策点検 うるま市でこども議会


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市執行部や傍聴する市民の前でこども議会宣言決議を採択するこども議員=21日、うるま市みどり町の市役所

 【うるま】うるま市こども議会が21日、市役所内の市議会で行われた。こども議会は3年に1度の開催で、ことしは市合併10周年記念事業の一環。25人のこども議員が出席した。市内の交通政策、道路や環境整備、防災、財政などについて“本物議員顔負け”の質問で市執行部を問いただし、市の施策への関心や問題意識を深めた。

 津堅島のごみ問題について、2017年度までに予定されている小型焼却炉の早期設置ができないかを質問した市立津堅中学校3年の伊覇千聖(ちさと)議員。「環境にも衛生にも悪い。何か早めに対策はできないか」と市執行部に問うた。上門はるみ市民部長は「導入、設置までの間に施設の運用の仕方、維持管理の仕方、役割分担を地域と協議するなど、どうしても時間が必要」と理解を求めた。
 こども議員は市の少子高齢化対策、宮森小学校付近の道路冠水に対する整備、市役所庁舎の跡地利用、うるま市のPRや市長の仕事など多彩な質問をした。部長らが答弁する間は内容のメモを取り、再質問、再々質問をするこども議員もいた。
 子どもたちの学力向上について質問した市立高江洲中3年の高橋美結さんは「最初は想像がつかず、貴重な体験となった。データを取ったり、質問を考えたり質問書を作るのが大変。市執行部が分かりやすく答えているのが印象的だった」と話した。
 栄門忠光教育長は「質問は多岐に渡り、社会問題への関心の高さに驚き、感動した。質問の趣旨も明確でしっかりと伝わっていた」と講評した。