辺野古反対署名に14万筆 九州8団体、衆参議長に提出へ


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 名護市辺野古での新基地建設計画をめぐり九州と沖縄8県の平和運動関係8団体は、辺野古埋め立てに反対し沖縄県外からの埋め立て用土砂採取計画の撤回を求める署名運動を九州中心で展開し、27日までに14万1337筆集まった。9月2日に衆参両院議長と防衛大臣宛てに署名を提出する。一方で西日本を中心に活動する市民団体にも4万筆を超える署名が寄せられ、辺野古新基地建設反対の世論が沖縄県外でも広がっている。

 署名はことし4月から鹿児島県護憲平和フォーラムが九州各県の平和運動センターや労組会議などに呼び掛けた。労組組合員やその家族、賛同する一般市民の協力を得て約5カ月で14万筆を超えた。提出する筆数は28日に最終確定し、さらに増える可能性がある。沖縄平和運動センターも9月2日の署名提出に同席する方向で調整している。
 鹿児島県護憲平和フォーラムの野呂正和事務局長(64)は「沖縄と一緒に闘う上で非常に価値がある署名だ。辺野古を埋め立てさせない九州の意思表示だ」と強調した。沖縄平和運動センターの岸本喬事務局次長(52)は「全国で安保法案や原発再稼働の反対署名も展開している中でこれだけ集まったのはすごい。辺野古の基地反対運動が広がっている証しだ」と喜んだ。
 土砂採取予定地とされる西日本の市民団体で構成する「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会は、ことし3月ごろから反対署名運動を始めた。27日現在、約4万3千筆が寄せられている。国会の動向を見ながら署名を提出する。協議会の大津幸夫仮共同代表(82)=自然と文化を守る奄美会議共同代表=は「引き続き署名を集める努力をしたい」と意気込んだ。(金良孝矢)