県、31日から立ち入り調査 辺野古サンゴ破壊


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県が調査する3区域

 県は27日、名護市辺野古沖の臨時制限区域に立ち入っての調査を31日から開始すると発表した。10日間かけて海面からの目視や潜水により調査して写真撮影を実施する。潜水士の休養日が必要になることもあり、調査終了は最短で来月12日になるという。調査結果は岩礁破砕許可取り消しの判断材料となる。

 調査は県の漁業取締船「はやて2号」など三つの船に調査員9人らが分乗して計17人態勢で臨む。調査水域は(1)コンクリート製構造物の設置区域(2)岩礁破砕許可区域の周辺区域(3)施工区域内-の三つで、午前9時ごろ~午後4時ごろの時間帯に実施する。現場には沖縄防衛局の職員も立ち会う予定という。天候により調査終了日はさらに延びる可能性があり、調査結果の取りまとめ時期は未定だ。
 県は新基地建設に伴う浮標灯(ブイ)設置などで岩礁破砕許可区域外でサンゴ礁などが破壊されていないかを調べるため、ことし2月末から立ち入り調査を求めていた。今月10日、日米合同委員会で日米両政府が立ち入りを認めることで合意した。工事を停止した上で実施している県と国の集中協議の期間は来月9日までだが、協議期間を超えても調査を続行する。