県が大浦湾で潜水調査開始 辺野古新基地建設問題


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臨時制限区域内で海に潜る県調査員のダイバー=31日午前10時34分、大浦湾

 県は31日午前、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画に関する作業で岩礁破砕許可の区域外でサンゴ礁などが破壊されていないか調査するため、辺野古沖の臨時制限区域への立ち入りを伴う潜水調査を開始した。

 県の担当者らは漁業取締船「はやて2号」など3隻に計15人が乗り込み、名護市の汀間漁港を午前9時半ごろ出港した。沖縄防衛局の借り上げた漁船4隻も同時に出港した。同9時45分ごろ、県の船は大浦湾沖の航路部分から臨時制限区域内へ入った。
 県調査員のダイバーは9時55分ごろ瀬嵩側のフロート(浮具)沿いで海中に潜り、調査を始めた。 調査員が入るとすぐに、防衛局のダイバーも安全確認のために海へ飛び込んだ。
 県はことし2月、海底ボーリング(掘削)調査に伴い防衛局が海中に投下したコンクリートブロックが、県の岩礁破砕許可の区域外でサンゴ礁を破壊した可能性が高いとして、区域内での潜水調査許可を求めていた。8月に調査開始が正式に決定した。
 潜水調査は最短でも9月12日ごろまでを予定しており、県と政府の集中協議期間である9日を超える公算が大きい。
【琉球新報電子版】