辺野古、土砂問題全国伝えたい 搬出反対協・阿部さん


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「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会の阿部悦子仮共同代表

 名護市辺野古の新基地建設用土砂の採取予定地で活動する市民団体が設立した「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会の阿部悦子仮共同代表(65)=環瀬戸内海会議共同代表=が来県し、3日午後6時半から那覇市おもろまちの市職員厚生会館(みずプラッサ)で全国連絡協議会の報告会を開く。

阿部さんは「(土砂搬出)反対署名を続け、辺野古の土砂問題を伝えていく」と力を込める。
 5月31日に設立された全国連絡協議会は構成7団体が8団体に増えた。福岡県や熊本県では地域の連絡協議会が発足し、長崎県や香川県でも市民の動きがあり、阿部さんは「賛同に広がりがある」と評価する。約4万3千筆集まった署名は「沖縄で話を聞き、国会の動きを見ながら提出したい」と話した。
 各地の土砂採取予定地を視察し、「山の奥など見えない所で採取している。山は本来はそこで生活する人のものだ」と強調する。さらに「採石後に産業廃棄物を埋める問題もある」と指摘した。「辺野古の問題があって初めて地元の人が、あらためて地元を認識する機会になっている」とし、「皆ふるさとを壊されたくない思いが強い」という共通点があるという。
 阿部さんは「採石地の長崎県五島や鹿児島県奄美大島では自衛隊配備の問題があり、沖縄の反戦や辺野古の基地とつながる。自分の所が加害者にも被害者にもなる。安保法案も原発もつながっている」と強調。「沖縄のことを少しでも知りたい。いろいろ教えてほしい。そして瀬戸内に持ち帰って広げていきたい」と意気込んだ。
 報告会は入場無料。問い合わせは仲村未央県議(電話)090(5026)8237。