豪での巡回駐留強調 米国防長官、海兵隊常設は否定


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】カーター米国防長官は1日、オーストラリア北部ダーウィンへの海兵隊の常設基地配備について「われわれは今、ローテーションで駐留している。それが私たちの計画だ」と否定し、今後も巡回配備で対応していく考えを示した。

インターネットなどを通じた世界各地の米軍将兵との対話イベントで語った。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を進めるなど沖縄に「恒久基地」を置き続ける沖縄と対照的な対応が浮かび上がった。
 イベントではキャンプ・シュワブにある第4海兵連隊所属のエンゼル・ロドリゲズ3等軍曹が携帯電話からのビデオ映像を通して「私たちはもっと、ダーウィンへの海兵隊の恒久的な駐留基地を考えるべきではないだろうか」と質問した。
 カーター氏は巡回配備について「季節的な駐留はオーストラリアや海兵隊にとっても、よく機能している」と有効性を強調した。
 またカーター氏は朝鮮半島情勢について「米軍と韓国を打ち破るチャンスは皆無だと北朝鮮に常に分からせておく必要がある」と述べ、即応体制を維持する意向を強調した。その上で「(境界線付近は)恐らく世界で唯一、瞬時に戦争が起こる可能性のある場所だ」とも指摘した。