辺野古、承認取り消し「私の裁量に」 知事、与党代表らに伝達


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 翁長雄志知事と安慶田光男副知事、浦崎唯昭副知事の県三役は10日午前、那覇市寄宮の知事公舎で県政与党の代表者らと会談し、辺野古新基地建設についての県と政府の集中協議が決裂したことや、新たな協議機関が設置されることなどについて説明した。

参加した県議らによると、埋め立て承認の取り消しについて知事は「私の裁量に任せてほしい」などと述べたが、時期は明言しなかった。
 会談は与党側からの要請で実施され、知事側は集中協議で県側が求める辺野古新基地建設断念の主張が政府に受け入れられなかったことを報告した。新たな協議機関については基地負担軽減や沖縄振興について協議するもので、具体的な開催日時については決まっていないとの説明があったという。与党側からは基地負担軽減と沖縄振興を同時に議論すると、県民から基地と振興のリンクと受け止められる懸念などが出されたというが、知事側は「そうならないように取り組む」との決意を示した。県民投票についての質問も出たが「県三役として出している話ではない」との返答があったという。
 会談後、与党県議団座長の仲宗根悟氏は「承認取り消しなどの具体的な話はなかったが、議会としてもどのような対応をしていくことが有効なのか議論していきたい」と述べた。