宮古、冷静に逆転 県秋季高校野球第4日


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首里―宮古 6回宮古1死満塁、捕逸の間に7点目のホームを陥れる上原健史=20日、沖縄セルラースタジアム那覇(諸見里真利撮影)

 第65回県高校野球秋季大会第4日は20日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦7試合を行い、美来工科が10―0の五回コールドゲームで沖縄尚学を退けた。宮古は首里に7―4で逆転勝ちし、八重山商工は美里工に8―1で快勝した。

与勝は宮古総実に11―1で、嘉手納は南部商・南部農林の合同チームに10―0で、石川は中部農林に23―1でそれぞれ五回コールド勝ち。沖縄水産は10―2の七回コールドで八重山農林を下した。第5日の21日から2回戦に入り、第1シードの八重山が登場、那覇と初戦を戦う。

◆宮古、四回一気の集中打 4点差も焦りなし
 四回までに4点を先行されても、宮古ベンチに焦りはなかった。瀬名波幹智監督から指示が飛ぶ。「捉えられない投手じゃない。落ち着いて捉えることを意識しなさい」
 直後の四回裏だった。1死から下地一平の二塁打を皮切りに2点を返し、上原健史の2点適時二塁打で同点。さらに相手失策で逆転に成功した。先発のマウンドを託されていたエース下地はこれで「楽になった」と言う。捕手・上原の好リードもあって尻上がりに調子を上げ、五回以降は無失点。攻撃陣も五、六回にスクイズや盗塁、セーフティーバントを絡めて着実に引き離した。
 春の県大会で準優勝、夏は4強と躍進した旧チームのスタメンは1人もいない。大エースも長距離砲もないが、指揮官は「前のチームとはカラーが違う。周りの目はあるけどこつこつやるぞ、と言っている」。8月の県新人中央大会準々決勝で浦添商に七回コールド負けしてからは、個々の課題克服に取り組み、夏休みには1日800回の素振りをするなどしてきた。
 この日は初戦の硬さからか、序盤に走塁ミスや守備の乱れが目立った。「先輩たちに比べて力はない。技術というよりメンタルをしっかり高めていきたい」と上原。足元を見詰め、旋風再来を狙う。(大城周子)

◇きのうの結果
▽1回戦
与勝 11―1 宮古総実
 (五回コールド)
八重山商工 8―1 美里工
宮古 7―4 首里
嘉手納 10―0 南部商・南部農林
 (五回コールド)
石川 23―1 中部農林
 (五回コールド)
美来工科 10―0 沖縄尚学
 (五回コールド)
沖縄水産 10―2八 重山農林
 (七回コールド)

◇きょうの試合
▽2回戦
【セルスタ】9時
八重山―那覇
宜野湾―知念
小禄―那覇国際
【しんきん】9時
コザ―中部商
北部農林―那覇西
那覇商―真和志
【北谷】9時
宜野座―浦添
名護商工―西原