与勝、浦添商を完封 16強出そろう 県秋季高校野球第6日


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浦添商―与勝 完封勝ちを収め、マウンド上で笑顔を見せる与勝の富名腰泰雅=22日、コザしんきんスタジアム(諸見里真利撮影)

 第65回県高校野球秋季大会第6日は21日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合を行い、16強が出そろった。

与勝が第3シードの浦添商を3―0で完封した。八重山商工は宮古を6―2で下した。美来工科は沖縄水産に2―0で競り勝った。そのほか第2シードの興南と豊見城南、前原、未来沖縄、嘉手納が勝ち進んだ。第7日の23日は3回戦4試合を行う。

◆与勝・富名腰/強気の内角直球攻め
 最後の打球が左翼手のグラブに吸い込まれるのを見届けると、マウンドで笑顔がこぼれた。与勝は先発の富名腰泰雅が強気の内角直球攻めと縦、横2種類のスライダーを操り、浦商打線を幻惑。3安打完封で第3シードを撃破し「気持ちよかった」と声を弾ませた。
 1回戦はコールドで大勝したが、富名腰と捕手の玉寄辰樹は「インコースを攻めていけなかった」と反省。富名腰は「浦商戦は『シードだからって何だ』というつもりでどんどん攻めていった」という。
 「富名腰に飛び抜けていい球はない」と玉寄。それでも直球で徹底的に内角を突き、変化球を低めに集めて凡打の山を築いた。嘉陽伊緒から大嵩博人につないだ浦商も譲らず、七回まで0―0の投手戦になったが富名腰は臆することなく、強気を貫いた。
 打線は八回、制球の乱れた相手を攻める。単打に2四球が絡んで無死満塁とすると暴投で先制。四球で再び満塁とすると打席に富名腰。いきなりスクイズのサインが出た。初球を落ち着いて三塁側に転がし、2点目。続く又吉啓介もスクイズを決め、適時打なしで3点をもぎ取った。
 援護を得ても「相手はシード校。最後まで何が起こるか分からない」と集中を保ち、最終回を締めた。富名腰は「次も強気でいきたい」と攻めの姿勢で高みを目指す。(荒井良平)

<きのうの結果>
▽2回戦
興南 4―1 久米島
豊見城南 4―1 南風原
前原 9―2 具志川
  (八回コールド)
未来沖縄 7―4 陽明
与勝 3―0 浦添商
八重山商工 6―2 宮古
嘉手納 11―1 石川
  (六回コールド)
美来工科 2―0 沖縄水産

<きょうの試合>
▽3回戦
【しんきん】9時
八重山―宜野湾
中部商―北部農林
【北谷】9時
興南―豊見城南
宜野座―小禄