新垣(成年77キロ級)ジャークV 和歌山国体第3日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ジャークで自己新記録となる172キロを成功させる成年男子77キロ級の新垣悠太=28日、和歌山市の片男波公園健康館(普久原裕南撮影)

 【和歌山国体取材班】第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」第3日は28日、和歌山県内の各地で行われ、重量挙げ成年男子77キロ級のジャークで新垣悠太(南部工高―金沢学院大)が172キロを挙げて優勝した。

85キロ級の平仲浩也(南部工高―法大)は4位入賞した。テニス少年女子のリュー理沙マリー・下地奈奈(沖尚高3年)は8強に進出した。なぎなた成年女子試合は県勢が16強入りを決めた。

◆新垣/スナッチの失敗 挽回
 失敗を挽回するためには優勝するしかなかった。成年男子77キロ級の新垣悠太(南部工高―金沢学院大)はスナッチ3本全てを落として記録なしに終わった。「次は1位を狙うしかないと思った」。続くジャークでは2回目の試技で自己ベストを上回る172キロを掲げ、表彰台の一番高いところに登り詰めた。「必死でやりました」。最後に意地を見せ、安堵(あんど)の表情で試合を振り返った。
 スナッチは練習から調子が良く、自己新記録も狙えると感じていた。しかし試技台に立つと、「沖縄のために戦わなければとプレッシャーを感じてしまった」。挑戦した132キロを挙げられずに競技人生で初めての記録なしに。「ジャークに影響するほど落ち込んでいた」。
 スナッチを終えた後、コーチ陣がそれぞれの失敗談などを話してくれた。「みんなが声を掛けてくれたおかげで楽になった」。ジャークに向けて気持ちが前向きになり、「ここで取らないと沖縄に帰れない」と自己ベストを更新して栄冠を引き寄せた。
 12月には大学で最後となる全日本大学対抗選手権に挑む。「まだまだ精神面に弱さがある」と今大会の反省を見つめ、「最後の大会で優勝する」と決意を新たにした。
(平安太一)