「二見以北住民の会」が抗議 移設先3区への直接交付金


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久辺3区への交付金の直接支出に抗議する「二見以北住民の会」の松田藤子会長(右)と事務局の浦島悦子さん=5日、名護市の汀間公民館

 【名護】米軍普天間飛行場の移設が計画される米軍キャンプ・シュワブ沖周辺の名護市辺野古、久志、豊原の3区(久辺3区)に対し、政府が新しい交付金を直接支出する方向で調整している件で、建設予定地に近い汀間区や三原区などの住民でつくる「辺野古・大浦湾に新基地つくらせない二見以北住民の会」は5日、交付金支出に抗議する安倍晋三首相や中谷元・防衛相宛ての声明文を送った。
 声明文は交付金について「地域住民を愚弄(ぐろう)する露骨で悪質な分断策」だと批判。「久志地域一帯となって地域興しに取り組んでいる努力をつぶそうとするものである」と強い憤りを示した。
 住民の会の松田藤子会長は「県と市を飛び越えた交付金で、地域の分断を狙うものだ」と指摘した。新名善治副会長は「政府は『地元は賛成している』と誤ったメッセージを送っている」と話した。【琉球新報電子版】