悪性リンパ腫の治療を続けてきた沖縄平和運動センター議長の山城博治さん(63)が6日、名護市辺野古の新基地建設に反対する座り込み現場へ約半年ぶりに復帰を果たし、変わらぬ“山城節”を披露した。
米軍キャンプ・シュワブゲート前のテントで、市民一人一人と握手と抱擁を交わし「きょうから現場復帰すると決意してきた。(治療で抜けた)ひげも頭髪も生えてきた」とトレードマークになった無精ひげをうれしそうになでた。
ゲート前はまだセミの鳴き声が響く厳しい残暑。4月22日から闘病生活に入った山城さんの留守を預かってきた同センター事務局長の大城悟さんに「まだまだ暑い10月の沖縄に、熱い男が帰ってきた」と促され、マイクを握った。
山城さんは「安保法案を通した安倍政権は次は辺野古と狙っている。体を慣らして、ゲート前に泊まり込んで必ず工事を止める闘いをつくる」と現場復帰を宣 言。「翁長知事が近く埋め立て承認を取り消す決意をする。皆で一体になって県政を守る強いメッセージを送ろう」と休みに入る前と変わらない“山城節”をう ならせ、市民から大きな拍手が湧き上がった。「体調に気を付けて行動を続けていこう。自分で痛みを知ったから、健康の大事さが分かる」と語り掛けた。普段 はゲート前でにらみ合う県警の機動隊や警備部の責任者からも復帰を歓迎された。