魚のうま味とこく前面に「ミジュンだし」 はりゆん(読谷村)<うちなー味まーい>86


魚のうま味とこく前面に「ミジュンだし」 はりゆん(読谷村)<うちなー味まーい>86 読谷産のミジュンのだしを使ったスープが特徴の沖縄そばと都屋漁港で水揚げされたツムブリ
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 読谷村大木でいまいゆ料理を得意とする「はりゆん」。売りは何と言っても、車で5分ほどの都屋漁港で大将の管田勝之さん(51)が毎朝買い付ける鮮魚を使った料理。もう一つユニークなのは、都屋漁港で水揚げされたミジュン(ヤマトミズン)を使った独自の「ミジュンだし」を使った料理の数々だ。中でも「〆のラーメン」ならぬ「〆のみじゅんだしそば」は、おそらく県内でもここでしか食べられない名物メニューだ。

 管田さんが都屋漁港から仕入れるのはマグロ、ガーラ、タマン、サワラ、ツムブリなど。刺し身盛り(1~2人前880円)、バター焼き(大きさにより1480~1980円)などの料理が人気だ。

 一方、チャンプルーなどの料理で使うのはオリジナルのミジュンだし。読谷産ミジュンを塩ゆで、乾燥させた後、骨ごとミキサーで砕き、調味料と配合する。7年前に読谷漁協の相談を受けて開発した。瓶詰めの「白だし」や「万能だれ」は村のふるさと納税返礼品にも採用されている。

 ミジュンだしをスープに使った沖縄そばは大サイズが780円で、居酒屋時間限定の小サイズは450円。スープはかつおだしと比べてほのかに甘みがあり、「魚の味」がより前面に出たこくやうま味がある。

 浦添市出身の管田さんは東京で和食7年、沖縄料理7年の修業を経て帰郷し、12年前に店を構えた。和食が得意とする魚料理を中心にした。店名の「はりゆん」はうちなーぐちで「晴れる」の意味。管田さんは「おいしいものを食べて心が晴れてくれたらという思いも込めた」と話す。

 営業時間は午前11時~午後11時。ランチタイムは午後5時まで。水曜定休。問い合わせは、電話098(989)5062。

(島袋良太)

はりゆんオーナーシェフの管田勝之さん(左)とキッチン担当の久保田翔馬さん=4日、読谷村大木