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やんばる産スパイスを「食文化」に 栽培マニュアルなどの課題も 名護でイベント 沖縄


やんばる産スパイスを「食文化」に 栽培マニュアルなどの課題も 名護でイベント 沖縄 やんばる産スパイスの栽培と活用について話す芳野幸雄さん(右から2人目)とエスビー食品食文化未来研究所の南野新さん(左)、渡具知武豊名護市長(左から2人目)ら=19日、名護市のなごあぐりパーク
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 大樹

 【名護】名護市のなごあぐりパークで19日、やんばる産のスパイスを使った料理やワークショップが楽しめるイベント「スパイスサーカス」(やんばる畑人プロジェクト主催)が開催された。やんばる産スパイスを使ったジャークチキンなど15店舗が出店し、会場は食欲をそそる香りに包まれた。

 やんばる産スパイスの栽培と活用についてのトークセッションも開かれ、やんばる畑人プロジェクト運営委員長でスパイス農家の芳野幸雄さんと渡具知武豊名護市長、エスビー食品食文化未来研究所の南野新さんが登壇した。

 芳野さんは、やんばるでの栽培マニュアルが確立していないことや、梅雨時期のスパイスの保管方法など収穫後の工程を課題として挙げつつ、やんばる産スパイスの未来について「明るいことしかない。多くの人にスパイスに興味を持ってもらい、この輪が広がってほしい」と話した。

 南野さんは、「まずは食文化として名護から起こしていくことが良いと思う。食文化は進化していくものだが、原点を知り、それを進化に生かすことも面白いと思う。協力していきたい」と語った。渡具知市長は「名護でスパイスを作ると聞いた時はびっくりした。これからの取り組みを応援している」と話した。

 会場では多くの客が各店の料理を楽しんだ。ハンバーガーを食べたゴンザレス陽子さん(53)は「スパイスが良い味を出していておいしい。家でもよくスパイスを使う。減塩にもなるし、料理の幅も広がると思う」と話した。

 (金城大樹)