やんばるの「おもちゃ美術館」広さ4倍に 星空観光、古民家も計画 25年リニューアル 国頭 沖縄


やんばるの「おもちゃ美術館」広さ4倍に 星空観光、古民家も計画 25年リニューアル 国頭 沖縄 やんばる森のおもちゃ美術館の増築イメージ図(認定NPO法人芸術と遊び創造協会提供)
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 国頭村と認定NPO法人芸術と遊び創造協会は7日、国頭村のやんばる森のおもちゃ美術館(多田千尋館長)を拡大リニューアルすると明らかにした。既存の施設を増築し、トイレや事務所を除いたプレイルームは現行の約4倍に広がる。2025年4月のオープンを目標に、来年度上半期の着工を目指す。

 美術館は14年に開業し、同協会が昨年度から村の指定管理を受けて運営している。卵形の木材を詰め込んだ「たまごプール」や、リュウキュウマツで作ったトンネルなど県産木材のおもちゃで遊ぶことができるが、施設の狭さが課題となっていた。

 新施設では新たに、木製のゴーヤーやヘチマなどの収穫遊びや、木製の古民家を室内に整備する計画だ。展示されるおもちゃの数は現行の約千点から約2万点に増え、たまごプールの規模も広がる。新施設は既存施設の東側に増築され、総面積は現行の約250平方メートルから約750~800平方メートルに広がる。総工費は約4億円で、うち8割は内閣府の沖縄振興特定事業推進費市町村補助金を活用する。村は新施設について、星空観光など村の観光や教育に資する施設としての活用も検討する。

 協会理事長を務める多田館長は「沖縄の木の文化が琉球王朝時代からすごい底力を持っていることを県民に知ってほしい。沖縄を代表するチルドレンミュージアムを目指したい」と意気込んだ。同日に美術館で開かれた式典で、国頭村の知花靖村長は「施設が充実することで、子どもたちがもっと楽しく遊べるようにしっかり取り組みたい」とあいさつした。

 (武井悠)