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「きしゃぽっぽ」来夏復活へ/読谷・古堅幼稚園/村に支援金贈呈/インクルーシブ遊具に


「きしゃぽっぽ」来夏復活へ/読谷・古堅幼稚園/村に支援金贈呈/インクルーシブ遊具に 石嶺伝実村長(前列右から3人目)への目録贈呈と支援者への報告をした當山伸一郎さん(同4人目)=5日、読谷村の読谷村役場
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【読谷】長年地域の人に愛されるも、2022年に老朽化で撤去された読谷村古堅幼稚園の汽車型遊具「きしゃぽっぽ」を復活させようと始まった「きしゃぽっぽプロジェクト」。當山伸一郎代表は5日、読谷村役場で支援者に向けた報告会を開き、読谷村(石嶺伝実村長)への遊具贈呈に向けて目録を手渡した。
きしゃぽっぽは47年前、古堅幼稚園に設置された。當山さんも幼少期に遊んでいた。子どもが同幼稚園に入園し、ぼろぼろになったきしゃぽっぽを見つけた。そこで地域の人を巻き込み改修工事を始めた。それでも撤去となったことで「きしゃぽっぽプロジェクト」が始まった。
當山さんは多くの人の思い出が詰まったきしゃぽっぽが、地域の人の手で修復される様子を描いた絵本を作成。絵本の売り上げとクラウドファンディングの支援金で遊具の設置を目指した。約1カ月半の呼びかけで889万円集まった。
新しいきしゃぽっぽは、障がいの有無に関係なく遊べる「インクルーシブ遊具」として生まれ変わる。車いすで遊具の中に入れたり、感触や音が楽しめたりする工夫が施される。2024年夏の完成を目標としている。
作成した絵本はうちなーぐち版と英語版、読み聞かせ用のCDも用意した。今後は点字の絵本も作成予定だ。
當山さんは「1人では実現できなかった。皆さんの応援で前に進んでいる」と感謝を伝えた。石嶺村長は「素晴らしいきしゃぽっぽが誕生するだろう。末永く愛され、子育てに活用されるよう期待したい」と話した。
(金盛文香)