うるま市立田場小学校の通学路脇、植え込みを丁寧に手入れするのは91歳の大嶺秀雄さんだ。約10年間、手入れを続けている。
作業で使う道具や大嶺さんが身につける反射板付きベストは、住民らが大嶺さんのためにプレゼントした。「子どもたちが気持ちよく登下校できるようにしたい」。児童を思い、今日も手入れを続ける。
13年前から児童の登下校を見守る旗持ち活動を始めた。その時、通学路の植え込みは草が生えっぱなしの状態だった。「きれいになれば気持ちよく登校できる」と思い、手入れを始めた。約1キロ、道の両側の植え込みを1人で手入れする。
「雑草がすぐ生える。やり出したらやめられない」と10年がたった。ほぼ毎日3時間をかけて管理する。その姿を見た住民らが、「これも使ってほしい」と鉢植えを持ってきたり、はさみなどの道具を持ってきたり、温かなつながりも生まれた。通学路の手入れの活動を「子どもたちから表彰されたこともある」とうれしそうに笑った。
植え込みの手入れは「健康にもいい」と話す。「カジマヤーまでは生きられないと思う。95歳までは続けたい」と控えめな目標を掲げた。
(金盛文香)