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「内間邑廻い」で歴史学ぶ 西原 地域散策事業に40人参加


「内間邑廻い」で歴史学ぶ 西原 地域散策事業に40人参加 カヤブチ御殿でニシバル歴史の会会員から説明を聞く参加者=西原町内間
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 【西原】西原町の地域散策事業内間邑廻(むらみぐ)い(町教育委員会主催・ニシバル歴史の会共催)がこのほど開催され、町内外から40人余が参加した。
 内間は、カヤブチ御殿(うどぅん)やナコーモーなど金丸(尚円王)伝承の残る地域。参加者は2グループに分かれ、ニシバル歴史の会(石垣盛康会長)会員の案内で散策した。
 同会の笹倉絹代さんが「カヤブチ御殿では金丸と内間ノロが住んでいたという伝承がある」と説明。また「敷地入り口のガジュマルの根元部から完全な形のカムィヤキのつぼが見つかり教育委員会で保管している。レプリカは町立図書館で1月21日まで展示している」と紹介した。
 内間の與儀博さん(67)は「新川門中で親から引き継ぎウマチーや清明祭には拝所を拝んでいる。聞いていたのと同じ感じで、一緒に回って良かった。旧暦の1日と15日にはノロ殿内にウチャトー(お茶を供える)もしているよ」と話す。
 大城均さん(63)は「宇根(うーに)門中なので御殿小(ぐゎー)を拝んでいる。この一帯が内間発祥の地域と聞いて歴史のことなど勉強になった」と笑った。
 町教育委員会の山田浩久主任主事(45)は「本年度、カヤブチ御殿隣の空き地を試し掘り調査したところ、遺構らしきものが見つかった。次年度は予算を組んで調査したい。人が住んでいたという基盤が発掘調査で分かるかもしれない」と述べた。
 (小波津昭子通信員)