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「セイ小大賞」目指し 三板特訓 読谷


「セイ小大賞」目指し 三板特訓 読谷 三板の練習を重ねる読谷村身体障害者協会の視覚障がい者ら=12月18日、読谷村総合福祉センター
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 【読谷】「目指すはセイ小(ぐゎー)大賞」―。読谷村身体障害者協会(比嘉直美会長)視覚障害者部会が大きな目標を掲げ、村総合福祉センターで三板(さんば)講習会を開催して腕を磨く。

視覚障がい者ら 楽しみながら学ぶ
 比嘉会長(75)は「三板は民謡など伝統芸能には欠かせない。以前、知人から手作りの三板10個をいただいた。手軽な楽器なので目の不自由な人でも楽しみながら学べるのではないか、と思ったのがきっかけだ」と話す。
 受講者の7人のうち視覚障がい者は4人。肢体不自由者も参加し、少人数ながらにぎやかに、笑いが絶えない講習会だ。
 指導は民謡歌手で沖縄三板協会認定講師の石川陽子さん(46)。「不安はあった。しかし健常者と比べ聴覚が敏感で、リズム感が鋭い。短い期間で予想以上の上達だ」と舌を巻いた。
 第21回「三板の日」イベントは3月8日、沖縄市民会館中ホールでに開かれる。その中で「セイ小」の愛称で親しまれ、三板の普及に功績のあった民謡界の大御所、故登川誠仁さんの功績をたたえた「セイ小大賞」のコンテストがある。
 比嘉会長は「大きな目標でみんなの士気が高まっている。三板は障がい者でも楽しめるとアピールする絶好の機会にもしたい」と意気軒高。強度の弱視の山内雅之さん(73)の三線伴奏で出場する。 (岸本健通信員)