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オキナワに貢献したい 日本語教師の柿本さん


オキナワに貢献したい 日本語教師の柿本さん ヌエバ・エスペランサ学校に派遣されている柿本文教諭
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として、ボリビアのオキナワ第2移住地にあるヌエバ・エスペランサ学校に昨年、日本語教師として柿本文さん(33)=岡山県出身=が着任した。同校への派遣は2019年以来。任期は23年9月から25年3月。小学校教員として日本語授業のサポートなどに取り組む。
 柿本さんは06年に中学校の修学旅行で沖縄戦を勉強したことを機に沖縄の大学への進学を決意した。16年に琉球大学教育学部を卒業し、沖縄市、うるま市、西表島などの小学校で7年、教員として勤務した。「沖縄の優しく助け合う人柄や文化に魅力を感じて、地元に戻らず沖縄で教員になった」と振り返る。
 応募の動機は、ボリビアにもう一つの「オキナワ」があると知ったこと。「今でも沖縄のエイサーや三線を大切にしていると知って、そこで行われている教育に興味を持った。教員の派遣制度があると知り、今まで学んできたことを生かしてボリビアのオキナワの子どもたちに貢献したいと思った」と話す。
 昨年は10歳から14歳の生徒4人を担当した。日常生活の気持ちを日本語で表現できるようになって、日本語をただ覚えるのではなく他の人と対話し、つながる道具として使えるようになってほしいと取り組んだ。
 今年の抱負は子どもたちが日本語で話す機会を増やし、より積極的に学べる環境を職員と協力しながらつくっていくことだ。沖縄の学校とビデオレターなどで交流する授業のほか、子どもたちが日本や沖縄を好きになるように、日本・沖縄文化を年中行事を通して伝えたいと計画している。(安里三奈美通信員)