校舎新築のため今帰仁小学校でやむなく撤去された2本のガジュマルを活用した「ガジュマルで作る木灰沖縄そば作り」体験授業が行われ、このほど、児童らが自作の木灰そばに舌鼓を打った。
学校の歴史と共に児童らを見守り続けたガジュマルで思い出づくりができたらと、地域連携コーディネーターの上間哲朗さんが企画。同校と兼次小の6年生児童が参加した。
コシが強くうまみがある伝統の木灰麺は、ミネラルいっぱいの灰汁(はいじる)と小麦粉を練り上げて完成させる。上間さんが同村天底の満名匠吾さん宅のたき火台でガジュマルの枝などを燃やし、できた灰を集めて水に入れて灰汁を作った。
児童らはガジュマルの灰汁と小麦粉を練って生地に仕上げ、学校の冷蔵庫で寝かせた。最終日に包丁で食べやすいように切って製麺。出来立ての麺を大鍋のだし汁と合わせて、昔ながらの木灰沖縄そばを完成させた。
そばが完成すると、児童らは太さの違う麺をすすりながら「初めての食感でモチモチする」「超うまい」「すごくおいしい」などと、笑顔で声を弾ませた。
上間さんは「歴史ある学校のガジュマルを使った、楽しい学びの企画ができた。子どもたちからの質問も多く、とても興味津々の様子だった。自ら作って食べるまで、ほぼ初めての体験ができて小学校の思い出になったのでは」と目を細めた。
(新城孝博通信員)