【石垣】石垣市教育委員会は、市内の児童・生徒が部活動などで島外の大会へ出場する際、遠征費の助成を増額する事業を1日から開始した。石垣―那覇間の往復航空運賃の補助は、3千円増額して上限1万1千円とした。宿泊費の補助を新設し、上限は県内が1泊4千円、県外が1泊6千円。それぞれ2泊まで補助できる。
島外から指導者を招く取り組みも計画しており、島内指導者と部活生に助言や指導を行い、練習の質向上も図る。市教委は今後、指導者や保護者会代表らに説明会を開く予定。その後、事業を具体的に運用していく。
事業名は「市部活動等指導環境充実化構築事業」。2026年度末まで3年間実施する。本年度の総事業費は約1億1700万円。国の離島活性化推進事業費補助金が約8割に当たる約9100万円で、残りは市の一般財源やふるさと納税を充てる。従来の派遣費助成事業に比べ2.7倍の予算規模になる。
派遣費助成事業は保護者の経済的負担軽減や大会への参加増を目的としていたが、今回の事業は指導者の育成と部活生の競技力向上が目的。助成費増に伴い、保護者の経済負担の軽減にもつながる。運動系、文化系の部活動ともに対象となる。
﨑山晃教育長は「指導者の意識を高めることにより、子どもたちの練習に取り組む姿勢も変わる」と期待した。
(照屋大哲)