【石垣】八重山農林高校(中村幸弘校長)は4月16日、白保カラ岳南側斜面の草地で、87年前の創立当初から続いている伝統行事の草刈り大会を開いた。全生徒347人と職員60人が参加した。2時間40分の制限時間内で生徒全員が刈り取ったチガヤの総重量は6トン。後日、校内の畑で土壌改善のための堆肥、敷き草として活用された。
開会式で中村校長は「1年生には最初の農業実習。2年、3年生の先輩たちと一緒に汗を流して仲間意識を育み、友達同士、思いやりを持ちながら臨んでほしい」とあいさつした。その後、農場長による正しい鎌の使い方の説明があった後、午前10時30分過ぎに草刈りがスタートした。
作業に集中していた与那嶺彩華さん(ライフスキル科1年)は、制限時間まで残り30分の時点で15キロを刈り取り「1年女子の基準値は16キロなのでクリアできそう。結構頑張ったので腕が痛い、明日は筋肉痛かも。でも友達と一緒の作業なので楽しい」と話した。
5月2日に同校体育館で開催された校内農業クラブ大会の閉会式の中で成績発表と表彰式があり、男子1位は104キロの新坂航さん(フードプロデュース科3年)、女子1位は60キロで稲福蘭々さん(アグリフード科3年)だった。
副賞の「金の鎌」を贈呈された稲福さんは「周りから頑張れとエールをもらっていたので1位になれてうれしい。金の鎌は家に飾っておく」と笑顔だった。
(島尻修通信員)