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大分でヤギと悠々生活 宜野座出身・池辺さん 地域も「ゆいまーる」で協力


大分でヤギと悠々生活 宜野座出身・池辺さん 地域も「ゆいまーる」で協力 池辺和子さんと雄ヤギの「ミキオ」=18日、大分県大分市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【大分・宜野座】宜野座村惣慶区出身で大分市在住の池辺和子さん(75)が、ヤギをペットとして飼育しており、地元の話題となっている。現在は雄ヤギの「ミキオ」が、ミニ動物園もできるほどの敷地で1匹、悠々と過ごす。子ども連れが見学に訪れることがあるほか、地域住民が餌の提供に協力するなど「ゆいまーる」の精神でミキオを包み込んでいる。
 県外ではヤギを食べる文化がなく、大分市ではヤギミルクのアイスが製造されているくらいだ。池辺さんは沖縄の日本復帰の頃に大分県に嫁いだ。郊外の農村地帯にある自宅は土地も広く、和子さんは趣味の家庭菜園を楽しみ、沖縄の島ラッキョウも育てる。
 長男の伸介さん(47)が沖縄のヤギ文化に興味を持っていたところ、2年前に伸介さんが営む「いけべ自動車」の顧客からヤギの親子を譲り受け、実家の土地に「ヤギ牧場」を造った。
 母ヤギと息子のミキオを飼育していると、双子の雌ヤギが誕生して周囲を驚かせた。ミキオは自分の子である双子の雌ヤギを攻撃することがあった。伸介さんの顧客の建設会社が双子を養いたいと申し出て、ミキオとは別々に飼育することになった。引き取られた先で、生後3カ月の雌ヤギから小ヤギが誕生した。父親はミキオだった。
 池辺さんは「生物界の種族保存の生態」を学ぶ機会にもなったとうなずく。そして「ヤギ牧場の発展を目指し飼育を続けたい」と語った。
 (池辺賢児通信員)