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自作琉歌刻んだ歌碑建立 宜野座 「がらまん果樹園」の新里さん


自作琉歌刻んだ歌碑建立 宜野座 「がらまん果樹園」の新里さん 自作の琉歌を刻んだ歌碑を建立した新里光雄さん=16日、宜野座村のがらまん果樹園
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 【宜野座】宜野座村惣慶区で「がらまん果樹園」を運営する新里光雄さん(86)がこの春、自作の琉歌を刻んだ歌碑を建立した。地球上の恩恵により生物や果樹が生かされていると、日頃から感じているという新里さん。歌碑には鎌倉の仏像と奈良の鳳凰を安置。大いなる畏敬の存在と先祖への感謝と、先祖が残してくれたこの素晴らしい土地を子孫末代まで継承したいという決意を歌碑に込めた。
 農園名は宜野座村を象徴する「がらまん岳」に由来。宜野座村のさまざまな名称にがらまんが使用されており、あやからせていただいた」と話す。
 自身の果樹園を「年寄りの汗流し場」と、謙遜気味に語るが、傾斜状の広大な6600平方メートル(2千坪)の広大な敷地の管理は、新里さんの健康維持の秘訣(ひけつ)だ。新里さんは得意とする英語力で、英語教師や米軍の裁判法律事務所、県庁の国際交流課で活躍し、「ミスター国際交流新里」との異名で呼ばれている。歌碑には自身が訳した琉歌の英文も刻まれる。新里さんは野村流古典音楽協会の師範でもあり、琉球新報社より琉球古典音楽の英訳解説の著者も出版している。 (池辺賢児通信員)