１００％伊計産　月桃化粧水　ジーエルイー　自治会の協力で製造・販売

　【伊計島＝うるま】伊計島に自生する月桃と島の湧き水を活用し、ジーエルイー合同会社（金城由希乃代表）が伊計島産１００％の化粧水「伊計島月桃水」を製造した。これまでも沖縄の豊かな自然に配慮し商品開発をしてきた同社が、自然を生かした地域づくりを積極的に行う伊計自治会（玉城正則自治会長）の協力の下、企画提案から素材の採取、実験を行い製作に至った。
　主な材料は、島の拝所や公民館周辺に自生する月桃。昔から衣食住に深く関わる植物として重宝され、近年では美容効果などにも注目が集まっている。製品に必要な水は、石段を１５０段ほど下った先にある島唯一の湧き水「犬名河（インナガー）」からくみ取った。
　企画を担当し製造を行った同社の二宮あみさんは「人々が昔から祈りをささげ大切に守ってきた島の資源を活用させてもらった。月桃の花が咲くこの時期に販売開始できてとてもうれしい」と喜んだ。
　開花時期に合わせ収穫し、花と葉の配合もバランスを考え、ほんのりと甘く優しいミストに仕上がった。現時点では、伊計島共同売店と同社ＥＣサイトによる販売のみ。企画会議から刈り取り作業まで参加した玉城自治会長は「大量生産をせず、ここにあるものに目を向け、自然を壊さず、自然に生き、自然に生かされる地域でありたい」と語った。ジーエルイー合同会社は売り上げの一部を地域に還元する。　（石川優子通信員）