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OIST 29人博士に 学位記授与式、15の国・地域


OIST 29人博士に 学位記授与式、15の国・地域 沖縄科学技術大学院大学(OIST)のカリン・マルキデス学長(写真左)から学位記、トーマス・ブッシュ研究科長(同右)からフードを受け取った修了生=25日、恩納村のOIST
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 【恩納】恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)は25日、第6回学位記授与式を開いた=写真。15の国と地域の29人に博士号の学位記が授与された。カリン・マルキデス学長は「探求心を持ち続けてほしい」と激励した。
 式では、OIST研究科長のトーマス・ブッシュ教授が修了生に学位記を手渡した。その後、それぞれの指導教員らから、ジョークを交えた祝福のビデオメッセージが送られ、会場は笑い声と拍手であふれた。
 須田晃治郎さん(27)=大阪府出身=は、膜生物学ユニットで老化の原因について研究した。生物の細胞膜に傷がつくことが老化を引き起こす要因になると発見し、老化研究の専門雑誌「ネイチャーエイジング」に論文が掲載され、高い評価を受けた。須田さんは関東の製薬会社に研究員として就職予定で「多くの人の健康増進や病気の予防に努めたい」と話した。
 フランス出身のフロリアン・ラランドさん(29)は、計算脳科学ユニットで太陽系外惑星の質量や直径などの特徴を、AI(人工知能)を用いて解析する方法を研究した。今後もAIに関する研究を続けていきたいとした上で「自然豊かな沖縄で研究ができて楽しかった」と語った。
 「ピーター・グルース最優秀博士論文賞」の受賞者にはビベック・パリックさんが選ばれた。 (玉寄光太)