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【東】沖縄県産パインの主要な生産地の東村では、4月末から収穫時期を迎えている。村内のパイン農家は、収穫と出荷作業に追われている。村内でパイン生産を手がける農業生産法人東物産の比嘉和実代表(74)は「東村産パインの知名度を高めたい」と意気込む。
東村は、パイナップル(生食用)の拠点産地に認定され、石垣市に次ぐ県内2位の生産量を誇る。昨年度、本島北部地域全体では411.3トンの出荷量(JAおきなわ取り扱い分)に対して、同村は228トンを出荷している。
東物産は約7万坪の畑でパインを生産している。比嘉代表によると、東村はパイン生産に適した環境だという。理由として(1)パイン栽培に必要な酸性土壌(2)水はけに優れた地形(3)山で北風が遮られる(4)海からのミネラルが降り注ぐ―などを挙げている。
比嘉代表は「東村のパインは沖縄で一番おいしい」と胸を張る。今年のパインも、例年通りの甘さと風味に優れているという。同法人は東村産パインの認知度向上を図ろうと高級品種のゴールドバレルを生産し「TARUGO」と商標登録してブランド化を図っている。
一方、パイン生産者の高齢化が課題。村によると、2023年度、パイン農家85人のうち、57人が60代以上となっている。新規就農者を増やすためにも、村はパイン生産の勉強会を開くなどしている。比嘉代表は「販売先の確保や技術継承などの支援が必要ではないか」と述べた。
(玉寄光太)