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東村パイン「知名度上げる」 東物産代表 生産量沖縄県内2位 高級ブランド化も


東村パイン「知名度上げる」 東物産代表 生産量沖縄県内2位 高級ブランド化も ハウス栽培のパインを収穫する農業生産法人東物産の従業員ヌール・ヒクマさん=5月28日、東村
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東村産パインのおいしさを広めたいと話す比嘉和実農業生産法人東物産代表=5月28日

 【東】沖縄県産パインの主要な生産地の東村では、4月末から収穫時期を迎えている。村内のパイン農家は、収穫と出荷作業に追われている。村内でパイン生産を手がける農業生産法人東物産の比嘉和実代表(74)は「東村産パインの知名度を高めたい」と意気込む。

 東村は、パイナップル(生食用)の拠点産地に認定され、石垣市に次ぐ県内2位の生産量を誇る。昨年度、本島北部地域全体では411.3トンの出荷量(JAおきなわ取り扱い分)に対して、同村は228トンを出荷している。

 東物産は約7万坪の畑でパインを生産している。比嘉代表によると、東村はパイン生産に適した環境だという。理由として(1)パイン栽培に必要な酸性土壌(2)水はけに優れた地形(3)山で北風が遮られる(4)海からのミネラルが降り注ぐ―などを挙げている。

 比嘉代表は「東村のパインは沖縄で一番おいしい」と胸を張る。今年のパインも、例年通りの甘さと風味に優れているという。同法人は東村産パインの認知度向上を図ろうと高級品種のゴールドバレルを生産し「TARUGO」と商標登録してブランド化を図っている。

 一方、パイン生産者の高齢化が課題。村によると、2023年度、パイン農家85人のうち、57人が60代以上となっている。新規就農者を増やすためにも、村はパイン生産の勉強会を開くなどしている。比嘉代表は「販売先の確保や技術継承などの支援が必要ではないか」と述べた。

(玉寄光太)