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子どもに多彩な体験提供 名護でフェス 格差解消へ「一緒に活動を」 「わくわくちゃんぷるー」主催


子どもに多彩な体験提供 名護でフェス 格差解消へ「一緒に活動を」 「わくわくちゃんぷるー」主催 子どもたちと笑顔で写真に納まる渡眞利彩美さん(右から2人目)と宮里晴菜さん(中央奥)(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】子どもたちの体験格差解消に取り組む団体「わくわくちゃんぷるー」は5月6日、名護市のあけみおSKYドームで「わくわくちゃんぷるーこどもフェスタ」を開催した。紅型染めや塩こうじ作りの体験コーナー、大型遊具などいずれも無料で楽しめるブースが設置され、市内外から多くの親子連れが訪れた。
 紅型染めの体験コーナーでは、子どもたちがコースターをカラフルに色づけした。家族で体験に訪れた下地凌磨さん(9)=那覇市=は「色を濃く塗るのが難しかった。同じような体験があったらまたやってみたい」と満足した。母親のみゆきさん(33)は小学生の時に紅型染めを体験し「自分の子どもにも体験させたいと思っていたが料金が高いと難しい。無料で体験できるのは親としても助かる」と感謝した。
 主催のわくわくちゃんぷるーは渡眞利彩美さん(34)と宮里晴菜さん(34)が共同代表を務める。運営費は自治体や企業に協賛を募ったほか、出店料などの利益で賄った。今後は6月に浦添市で開催するほか、年5~6回程度の開催を目指す。
 渡眞利さんは幼少期、両親とも多忙で体験する機会が少なく「周りの人たちが体験している姿がうらやましかった」と振り返る。自身に子どもができたことをきっかけに、家庭や社会で事情を抱え体験に恵まれない子どもたちに体験のきっかけを作ろうと、収穫体験などに取り組んでいる宮里さんに声をかけた。
 渡眞利さんは「いろいろな人の協力で子どもたちに楽しいこと、学べることを提供できる。一緒に活動できる人が増えてくれれば」と願った。宮里さんは「体験してもらうことで視野を広げ、子どもにとっていい刺激になれば」と期待した。 (武井悠)