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「なはーと」って何のためにできたんだっけ? 課題を共有、市民ら参加しシンポ 沖縄


「なはーと」って何のためにできたんだっけ? 課題を共有、市民ら参加しシンポ 沖縄 なはーとの成り立ちや取り組みについて説明する金城聡さん(右)、渡久地圭さん=19日、那覇文化芸術劇場なはーと
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【那覇】2024年秋に3周年を迎える「那覇文化芸術劇場なはーと」で市民と対話する「なはーとダイアローグ」事業の1回目のシンポジウムが19日、開催された。市民を中心に約80人が集まった。「なはーとって、なんのためにできたんだっけ?」がテーマ。主催事業の内容や予算の使い道などについての質問があり、同館企画制作グループ長の林立騎さんが「より利用しやすい施設を目指してホスピタリティー(もてなし)を改善するなど工夫している」と答えるなど、施設の在り方を話し合った。

 シンポジウムでは、担当者として企画に携わった那覇市まちなみ共創部建築指導課長の金城聡さんと開館当時から多くの事業を手がけてきたビューローダンケ代表の渡久地圭さんがゲストとして登壇し、なはーとの存在意義や課題について語った。

 金城さんは「単に市民会館を建て替えるのではなく、全く新しい施設をつくるという思いがあった」と企画当時を振り返った。

 県外の施設を視察しながら検討を重ね、大型イベントがない日でも市民が気軽に利用できるフリースペースを設けるなど付加価値にこだわった。「気軽に立ち寄って、文化芸術を身近に感じてほしい」と参加者に呼びかけた。

 渡久地さんは開館当初から「みんなのクラシック」などのロビーコンサートやワークショップを幅広く手がけており「音響設備や客席など素晴らしい施設だ」と評価。「今後もさらなる進化を期待したい」と話した。

 次回は9月23日に開催される。「あつまれ!みんなの遊び場 体験を共有する未来の劇場」をテーマに盲学校と連携したワークショップを実施する。 

(普天間伊織)